この投稿は、慢性的や腰痛や肩こりといった痛みを患う方の施術に特化した整体院アルファが、痛みでお悩みの皆様に最新のエビデンス情報をお届けするコラムです。
慢性疼痛専門整体アルファは福岡市南区大楠で施術を行なっています。長年の痛みに悩まされている方はぜひ一度当院にお越しください。必ず皆様のお力になります。
【腰痛の種類】侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛の違い
腰痛を患う方の中には、腰がズキズキ痛んだり、あるいはお尻から足先にかけて痺れがあったりとその症状は多様です。
なぜ、腰痛の症状はこうも多いのか?
それは、腰痛の原因自体が様々あるからです。私たち理学療法士をはじめとする専門家はこうした腰痛の多彩な症状の原因を突き止めリハビリをしていくということを一つ生業としています。
今回は、「腰痛の原因を突き止める」というのを実施するにあたって、私が日々の臨床で見ている視点を一つ解説していきたいと思います。
痛みの種類は大きく3つある
まず前提として、痛みには大きく3つの種類がありそれが以下です。
- 侵害受容性疼痛
- 神経障害性疼痛
- 痛覚変調性疼痛
このうち、よく現場で混同されがちなのが①侵害受容性疼痛と②神経障害性疼痛です。
侵害受容性疼痛とは
侵害受容性疼痛は国際疼痛学会によって「非神経組織の実際の損傷またはそのおそれから生じ、侵害受容器の活性化による疼痛」と定義されています。
要するに、神経以外の組織(筋肉・靭帯・関節など)に損傷が生じそれによって引き起こされる痛みのことを指します。
神経障害性疼痛とは
国際疼痛学会は、神経障害性疼痛を「体性感覚神経系の病変または疾患によって引き起こされる疼痛」と定義しています。
腰痛患者様における神経障害性疼痛の最も一般的な原因は、神経線維の炎症や変性につながる神経構造の圧迫、いわゆる『椎間板ヘルニア』などが代表的です。
このように両者を定義の違いで見ると、「神経が傷つくのか、それとも神経以外が傷つくのか」という具合に違いがはっきりしています。
しかし、実際の現場ではセラピストはレントゲンを撮影することはできないため両者の鑑別は非常に難しいです。
しかし、「ヒント」というのはあってそれが患者様が発する「言葉」や「仕草」です。
以下で、その点について解説します。
侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛の鑑別ポイント
こちら解説するにあたっていつも参考にしている論文はこちらです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35735104/
この図は、侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛に関して、患者様が示す言葉や仕草の違いです。
赤が『神経障害性疼痛』の特徴を示し、青が『侵害受容性疼痛』の特徴を示しています。
侵害受容性疼痛の特徴
- 痛みは断続的に感じられる
- 特定の動きや姿勢で痛みが悪化したり和らいだりする機械的な痛み
- 痛みは問題のある部位に集中している(場合によっては他の場所にも痛みが広がることがある)
- 痛みを軽減する特定の姿勢や動きがある
- 痛みは通常すぐに治まるか、組織が治るのに伴って和らぐ
神経障害性疼痛の特徴
- 燃えるような、疼くような、電気が走るといった痛みとして記述されることが多い
- 他の神経学的症状(感覚障害や伸張反射の減弱)を伴う痛み
- 自発性疼痛(何もしていなくても突然現れる痛み)、誘発性疼痛(普通なら痛くないような刺激に対して強い痛みを感じる)、発作性疼痛(急に痛みが再発したり急に痛みが強くなる)
- 神経の根元や他の神経の部分で、過去に損傷または物理的な圧迫があったことがある
このように、侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛は患者様が発する言葉からどちらの要素が強いか”仮説”を立て、それによって施術内容を変えていくことが大切です。
最後に
腰痛をはじめとする痛み施術を専門に行っている当整体院では、こうしたエビデンスに基づきながら治療方針を決めております。
ぜひ、長年抱えている腰痛にお困りの方は一度整体院アルファにお越しください。
必ずお役に立てるかと思います。